当スクールに通っていただいている、ご家族の実話シリーズです。

【体験談】「うちの子だけ?」自責の5年間を経て辿り着いた、親の心の解放
5年のトンネルを抜けた先に見た光景に至るまで
いつもIPELさんのこの場所で、私の気持ちを綴らせていただくことに感謝いたします。
IPELさんが提供してくださる居場所や母親向けの講座が、
私たち親子にどれだけ安堵と前向きなきっかけを与えてくれたか、感謝してもしきれません。
コツコツと、こちらに寄り添っていただいた時間とパワーが大きすぎて、思い出すと涙が溢れてきます。
今回は、そのご縁を経て、5年間の苦悩の先に辿り着いた、
親としての心の解放と「自己礼賛」という新しい感覚についてお伝えします。
『なぜうちだけ?』 出口が見えず絶望感におおわれた空白の日々
息子は中学3年生の秋から、完全不登校&無言の卒業、そして引きこもり生活が続きました。
親として、第三者の専門家とのオンライン面談や心療内科の往診を継続し、
できる限りのサポートを模索してきました。
一向に出口が見えない日々の中で、「なぜうちだけ」「あの子たちはなぜできるんだろう」と、
羨望と絶望に胸が潰れそうになることもありました。
すべての努力は虚しく、ただ時間だけが虚しく過ぎていく・・・この感覚は、
長い間、私の心を支配していました。

振り返ると「自責」が一番しんどかった
専門家からの「お母さんがまず幸せになってください」「好きなことをしてご自身を満たして」というアドバイス。
振り返ると、やっぱりそこが一番しんどいところだったと感じています。
頭では「親が幸せになるべき」という正論は理解していましたし、
子離れするためのトレーニングも確かに必要だったと思います。
しかし、そのアドバイス通りに「努力ができない」「すぐに好きなものが見つからない」自分を責めてしまう「自責感情」が、
私を深く追い詰めていきました。
この自責が、親子の関係性にも悪循環を生んでいたと思うのです。
サポートは親の一方的な努力が報われるとは限らず、相互の関係性の変化がなければ、本当の扉は開かないのだと痛感しました。
あの頃の私は、自分の心を「子どもの状況」という一つのレイヤーに縛られていたのに、そこから離れられず困っていたのだと思います。

IPELさんとの出会いがもたらした、息子の小さな第一歩
そんな中でも、2023年春からIPELさんのあたたかい活動とご縁をいただいたことで、徐々に状況に変化が起こりました。
母親向けの講座などで私が学びを続ける傍ら、IPELさんの提供するFunStepSchoolという居場所に息子が関心を持ち始め、
2023年秋から息子が少しずつ外出できるようになっていったのです。まさに後押しあっての大きな”第一歩”でした。
この動きは、私たち親子にとって大きな転機となりました。
その後は、行けたり行けなかったり。波のある中、見えない成長があったのだと思います。
そしてやがて、ぱったりとFunStepSchoolには足が向かなくなりました。
その数か月の「空白の時間」の先で、息子はさらに自らの道を問い始め、動き出しました。
20歳の節目を前に、来春から新たな学びの場への入学を決め(試験はこれからですが)、さらに並行して興味を持った専門分野の勉強をしてみたいと、考え始めたのです。
体調を整えるために、毎日少しずつストレッチや筋トレを日課にするようにもなりました。
この一連の変化の原動力は、親の願いではなく、長い時間の中で熟成された「本人の意思」と、そこから生まれた「自らの気づき」だとしか、言いようがありません。

息子の変化が解いた、親の自責の呪縛。彼の領域と「私の領域」の線引き
息子に起こった変化は、私の心を縛っていた自責の呪縛を解き放ってくれました。
これまでは息子の状況に振り回されていましたが、彼の変化に「リンクする」ように、「私も私自身を良くしよう」と前向きに行動を始めました。内面を充実させる時間を持つようになり、瞑想やストレッチをする時も味わいが違ってきました。
そして、最も大きな変化は「線引き」です。彼の進路や夢に対しては、これ以上口出しはしないと心に決めました。決めたというか・・・「答えは彼の中にある」という確信を持ったことで、自然に線が生まれました。
「サポートはしたいけれど、それは彼の領域であり、私の領域ではない」と割り切れたことで、私自身の心が大きく解放され、自分の内面を整えることに集中できるようになったと思うのです。

「私は私を礼賛する」。今、この時を愛して生きる
過去の私からすれば、今の状況は「喉から手が出るほどに欲しい」と願った、夢のような光景です。
しかし、今は他者の評価や、依存のような支柱から完全に解放されました。
私はもう、他の人がどんなに素晴らしく見えても、一般的なレールがどうであっても、
他のお子さんとの状況がどうでも、それらとの比較をする必要はないでしょう。
今後、また立ち止まっても、落ちていっても、また必ず動き出し浮上できるでしょう。
「私は私を礼賛する。今のこの時を愛する」
ステージアップした心境が、私に漠然とした安心感と、この上ない穏やかさをもたらしています。
過去の苦悩も、親子の葛藤も、そしてIPELさんとのご縁も、すべてが絡まり合って「今」という光り輝く日常がある。
私の人生の中で、こんなドラマがあって良かった
そう強く感じています。

【同じ状況の親御さんへ】
今、長いトンネルの中で、自責の念に苦しんでいるお母さんへ。
すべてが虚しく、辛い時期はあるかもしれません。でも、どうか自分を責めないで。
私も、IPELさんとの温かいご縁と、居場所があったからこそ、この景色を見ることができました。
どうか、一歩踏み出して、支援の輪に繋がってみてください。
あなたの心と、お子さんの未来が解放される日のきっかけが隠れているかもしれません。
当スクールには、様々な状況で、様々な悩みを抱えていらっしゃる保護者やご家庭の方が多数通っていただいています。
ご家族のサポートに、「不登校ママカフェ」も行なっております。気軽に遊びにきて、悩みをシェアしませんか?
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対面ではなかなか話しにくい・・
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