当スクールに通っていただいている、ご家族の実話シリーズです。

この夏は、例年にも増して厳しい暑さが続いています。外に出るのも億劫になるような毎日。
そんな中、息子は家というシェルターにこもりきりです。
頭では本人にとって必要のない提案には反応しない、とわかっているのに、
胸の奥がキュッと締め付けられるような、もどかしい気持ちになります。
「家の中にいても楽しくないはずだ」
「どうして外に出ようとしないんだろう」
そんな言葉が、つい口から出てしまいそうになります。
いえ、実際に出てしまったこともあります。
本当は息子を責めたいわけじゃない。
ただ、未来が見えないことへの不安や心配が押し寄せ、
どうしようもなくやるせない気持ちになってしまうのです。

螺旋階段と、見えない「点」
この5年間、息子との関係は螺旋階段を上り下りするように、少しずつ進んでいるような、
でもまた元に戻ってしまったような、そんな繰り返しの毎日でした。
出口の見えないトンネルを歩いているような感覚に、時折すべてを投げ出したくなります。
でも、”点”を観察すると、確実に「前より良くなっている」と見えるところもあります。
だから、すっかり投げ出すわけにもいきません。
自分の力ではどうにもならない状況を前に、未来が見える人や、
不思議な力を持つ人に頼りたくなってしまうのは、きっと心がSOSを叫んでいるからなのでしょう。
本当の気持ちから目をそらして何かしていないと、
「もたない」という本能的な危機感もあるのかもしれません。

私は一人じゃない
そんな私の背中をそっと押してくださるのが、このサイトを運営されているIPELさんです。
暑くなってからずっと居場所には行けていないのですが、
それでも車での送迎を申し出てくださる温かさ。
そのお心遣いが、私たちが一人ではないと気づかせてくれます。
IPELさんの存在そのものが、私たちにとって大きな支えです。
それはきっと、同じような葛藤を抱えながらも、それでも前を向こうとする、
応援したいと思える人たちが、身近にいるからなのでしょう。

このままでも、大丈夫
私の日常生活は続きます。
スーパーへ向かい、食材を買い、食事を作り、洗濯を回し、パートに出かけます。
自分の感情と向き合うのが怖くて、あえてタスクを背負い込んでいるのかもしれません。
無理はいつか破綻に繋がる、とわかっていても、
日常をこなし続けている自分を、今日は心から褒めてあげたいと思います。
未来は、誰かに教えてもらうものではなく、
今この瞬間を生きている私が、息子との日常の中で少しずつ創っていくもの。
未来から時間が流れてくるとも言います。
焦らなくてもいい。
完璧でなくてもいい。
『このままでも、大丈夫なんだ。』
そう決めていいはずなのです。
今日一日を乗り切った自分へ。そして、同じように見えない頑張りを続けているあなたへ。
「今日は、本当にお疲れ様。」
どうか、そう言って自分をそっと抱きしめてあげてください。

当スクールには、様々な状況で、様々な悩みを抱えていらっしゃる保護者やご家庭の方が多数通っていただいています。
ご家族のサポートに、「不登校ママカフェ」も行なっております。気軽に遊びにきて、悩みをシェアしませんか?
詳しくはこちら↓
対面ではなかなか話しにくい・・
でも同じ境遇の人たちと共有したい方に!
不登校や引きこもりで悩む皆様のご参加を心よりお待ちしております!