不登校や引きこもりの背景にある「努力」を見つける


不登校や引きこもりのご相談をお受けしていると、「もう何をやっても変わらない気がする」という言葉を耳にすることがあります。
学校へ行くよう声をかけても変わらない。生活リズムを整えようとしても続かない。話を聞こうとしても会話にならない。そのような状態が長く続くと、ご本人もご家族も疲れ切ってしまいます。
そして、「どうしてこうなってしまったのだろう」という思いを抱えるようになります。

目次

動かない状態の裏には、長い積み重ねがある

不登校や引きこもりは、ある日突然始まるように見えることがあります。しかし実際には、その背景にさまざまな経験や葛藤が積み重なっていることが少なくありません。
学校で頑張り続けてきた。友人関係で傷ついた。周囲の期待に応えようとしてきた。失敗しないように気を張ってきた。そうした積み重ねの中で、「これ以上頑張れない」という状態に至ることがあります。
外から見ると「何もしなくなった」ように見えるかもしれません。しかし本人の中では、それまで懸命に環境に適応しようとしてきた歴史が存在しているのです。

子どもだけでなく、大人にもそれぞれの理由がある

不登校の問題に直面すると、子どもと保護者の間で考え方が食い違うことがあります。
子どもは学校に行きたくない。保護者は学校に行ってほしい。お互いに相手を理解できず、苦しくなってしまうこともあります。
しかし、そのどちらも間違っているわけではありません。子どもには子どもの事情があります。保護者には保護者の事情があります。これまで生きてきた経験や価値観によって、「こうした方がよい」と思うことが異なっているだけなのです。

支援とは「正しい人」を決めることではない

カウンセリングというと、誰が正しいのかを判断したり、問題の原因を探したりする場所だと思われることがあります。しかし私たちが大切にしているのは、誰が悪いかを決めることではありません。
それぞれの立場から見えている世界を理解し、なぜそのような考え方や行動になったのかを一緒に整理していくことです。
「学校へ行きたくない」という言葉の奥にある思い。
「学校へ行ってほしい」という願いの奥にある不安。
その両方を丁寧に見ていくことが支援の第一歩になります。

「問題行動」ではなく「生き抜くための工夫」として見る

不登校や引きこもりという状態を、単なる問題として捉えることもできます。しかし別の見方をすれば、その子なりに苦しさから自分を守ろうとした結果とも考えられます。学校へ行かないことで心を守っていたのかもしれません。部屋にこもることで安心を保っていたのかもしれません。
もちろん、その状態が長く続くことで新たな困りごとが生まれることもあります。ですが、まずは「なぜその行動が必要だったのか」を理解することが大切です。

IPELが大切にしていること

IPELでは、不登校や引きこもりの状態を単なる問題行動として捉えるのではなく、その背景にあるお子様やご家族の努力や葛藤にも目を向けながら支援を行っています。
今の状態には必ず理由があります。そして、その理由を理解することは、次の一歩を考えるための大切な土台になります。
支援とは、問題を急いで解決することだけではありません。
お子様がこれまでどのように頑張ってきたのか。
保護者様がどのような思いで支えてこられたのか。
その積み重ねを一緒に見つめ直しながら、これからの歩み方を考えていくことでもあります。
「なぜこうなったのか分からない」
「どう接したらよいのか分からない」
そんな時は、一人で抱え込まずにご相談ください。
一緒に状況を整理しながら、そのご家庭に合った支援の形を考えていければと思います。

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