不登校・引きこもりの背景にある「からだのサイン」に気づく

不登校や引きこもりのお子さんと関わっていると、「頭が痛い」「お腹が痛い」「朝になると気分が悪くなる」「急に動けなくなる」など、さまざまな身体的な不調が見られることがあります。
もちろん、こうした症状がある場合には、まず身体的な病気がないかを確認することが大切です。
一方で、医学的な原因だけでは説明しきれない身体症状が繰り返される場合には、そこにお子さんの心理的な負担が表れている可能性もあります。
ここで大切なのは、「これは心の問題だ」と早々に決めつけることではありません。
むしろ、「この身体の変化は、今のお子さんが何かを伝えようとしているサインかもしれない」という視点を持ってみることです。

目次

「からだ」と「こころ」はつながっている

強い緊張を感じるとお腹が痛くなったり、学校へ行こうとすると頭痛がしたり、緊張する場面で動悸がしたりすることがあります。
これは、こころとからだが別々に存在しているわけではないからです。
言葉で「つらい」と伝えることができるときもあれば、まだ自分の気持ちをうまく言葉にできず、身体の反応として表れることもあります。
特に子どもの場合、自分が何に苦しんでいるのかを本人自身が十分に理解できていないこともあります。
そのため、
「どうしてこんな症状が出るんだろう?」
と考えるだけではなく、
「最近、何か無理をしていないかな?」
「安心して話せる場所はあるかな?」
「この症状が出る前後に、何か変化はなかったかな?」
と、お子さんの生活全体を眺めてみることが役立つ場合があります。

症状が出たときこそ、「何があったの?」と尋ねてみる

身体症状が出たとき、大人はまず症状を止めようとします。
もちろん、それは必要な対応です。
苦しそうであれば休ませる。必要であれば医療機関を受診する。安全を確保する。
そのうえで、症状が落ち着いてから、
「何かあったの?」
「最近、気になっていることはある?」
「学校で何か困っていることはない?」
と、静かに尋ねてみることがあります。
ここで大切なのは、「症状の原因を言わせる」ことを目的にしないことです。
すぐに答えられなくても構いません。
「話したくなったらいつでも聞くよ」と伝えておくだけでも、お子さんにとっては大きな意味を持つことがあります。
身体症状が出たときに、その症状だけを取り除こうとするのではなく、「そのとき、その子の中で何が起きているのだろう」と関心を向けてみることが大切です。

「問題行動」の裏側にある気持ちを見る

不登校や引きこもりの支援では、目の前に現れている行動だけを見ると、対応に迷ってしまうことがあります。
学校に行かない。
部屋から出てこない。
家族と話さない。
突然泣き出す。
身体の不調を訴える。
こうした行動を「困った行動」と見ることもできますが、別の角度から見ると、本人が何とか状況に適応しようとしている「対処行動」と考えることもできます。
もちろん、その方法が本人にとって最善とは限りません。
しかし、その行動によって本人が何を守ろうとしているのかを考えてみると、これまでとは違った見方ができることがあります。
たとえば、「学校に行かない」のではなく、「これ以上つらくならないために学校から距離を取っている」のかもしれません。
「部屋から出てこない」のではなく、「刺激の多い環境から離れて、自分を落ち着かせている」のかもしれません。
「身体の不調を訴える」のも、「自分でもうまく説明できないつらさを、身体を通して表現している」可能性があります。
だからこそ、表面的な行動だけを変えようとするのではなく、その行動が持っている意味を考えることが支援の手がかりになります。

一人で抱え込まず、周囲の大人で気づきを共有する

子どもの変化に気づくのは、必ずしも専門家だけではありません。
学校の先生、養護教諭、保護者、支援機関など、それぞれが日々のお子さんの様子を見ています。
「最近、保健室に来ることが増えた」
「以前より疲れているように見える」
「学校の話をすると身体の不調を訴える」
「家ではこういう様子がある」
そうした小さな気づきを、それぞれの立場から共有することで、一人では見えなかったお子さんの姿が見えてくることがあります。
専門家がすべてを判断して支援するのではなく、お子さんの生活を実際に支えている人たちが中心となり、専門家はその人たちを後方から支える。
そうした連携が、不登校や引きこもりの支援では大きな力になることがあります。

「言われてみれば、そう」という気づきを大切にする

支援の中では、ときどき、
「言われてみれば、確かにそうですね」
という瞬間があります。
それまで何となく感じていたことが、別の視点から見直すことで、はっきりと理解できるようになる瞬間です。
たとえば、
「学校がある日にだけ身体の症状が強くなる」
「特定の人がいるときには落ち着いている」
「安心できる場所では症状が少ない」
といった小さな変化に気づくことがあります。
こうした気づきは、お子さんを評価するためのものではありません。
「どうすれば、この子が少し安心して過ごせるだろう?」
と考えるための手がかりです。

すぐに「原因」を見つけなくてもいい


不登校や引きこもりが続くと、保護者の方は「何が原因なのだろう」と考え続けてしまうことがあります。
もちろん、お子さんの背景を理解することは大切です。
ただ、子どものこころは一つの原因だけで説明できるほど単純ではありません。
学校での出来事、友人関係、家庭での出来事、本人の性格や発達的な特徴、身体的な疲労など、さまざまな要素が重なり合っています。
だからこそ、原因を一つに決めることよりも、
「今、この子は何を感じているのだろう」
「今、この子にとって何が安心につながるだろう」
と考えてみることが大切です。
そして、お子さんが少し安心できる経験や、人とのつながりを少しずつ増やしていく。
その積み重ねが、結果として状況を変えていくことがあります。

IPELで大切にしていること

IPELでは、不登校や引きこもりのお子さんの行動を、単純に「問題」として捉えるのではなく、その行動がどのような意味を持っているのかを一緒に考えることを大切にしています。
身体の不調があれば、まず身体的な原因を確認する。
そのうえで、必要に応じて「こころ」の状態や生活環境にも目を向ける。
そして、保護者の方だけで抱え込むのではなく、学校や医療機関、支援機関などとも必要に応じて連携しながら、お子さんを取り巻く環境全体を考えていきます。
「最近、身体の不調を訴えることが増えたけれど、どうしたらいいのかわからない」
「学校に行けなくなってから、子どもの様子が以前と変わってしまった」
「本人に何が起きているのか、一緒に整理してほしい」
そんなときには、すぐに答えを出そうとせず、まず現在のお子さんの様子を一緒に整理するところから始めることができます。
お子さんの「行動」だけを見るのではなく、その奥にある気持ちや、その子を取り巻く環境にも目を向けながら、ご本人とご家族にとって無理のない支援を一緒に考えていきます。

Fun Stepを運営する合同会社アイペル(大阪市淀川区)は、不登校や引きこもりの状態にある方の支援を行っております。
教室への通所やオンライン面談や家庭訪問といった方法で、お困りの方の相談に取り組みます。

当スクールでは、お子様の状態に即した形態での支援をご提供しております!
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